2012年10月26日

わかりにくい話

材木の名前、ネズ(ムロ)とネズコ(クロベ)は違う。
タモとシオジもそう。ほかにもあるかな・・・
見るからに違うけど、紛らわしい名前。しかも同じ材
でも名前が七変化する。
木材が理解されにくいゆえんの一つだと思う。

関東間・京間・中京間・・・モデュールも地方によって
ばらばら。当然、流通する材寸もばらつく。

現代だと関東間(1間=1820)で流通する材がほとんどだから
これから外れると割高になる。現代の流通としては仕方ない
ことだけど、こうして日本の古来の文化や、地方色がすたれ
ていくんだなぁ・・・

岡山はいまだに柱芯々1910と、関東間より少し広い家が結
構ある。土地に余裕があるからだろう。この場合、流通する
910幅のボードだと切り損が出て、さらに下地を入れなけれ
ばならないために大工手間と下地材でロスが出る。

関東間の1820の場合ボード直張なら廊下内が805とれるけど、
少し前までは乾燥材が少なかったからボード下に胴縁を打つ
ことが多かった。こうすると、1820では廊下内々が狭くなり
すぎる。それで少し前まで1910が結構あったんだと思う。

最近はメーカーさんなどでメーターモデュールの採用が目立つ。
同様の理由でソツが出るが、割高にはなるがメーターモノの
材料がそれなりにあるからまだましかな?
空間がゆったりすることは間違いない。

住宅の建築事情ってビルの世界にはない事情がある。
住宅をやってる大工さんは若い人でも尺のほうがピンとくる
ひとがまだまだ多い。実は私自身もそうだ。
でも図面を尺で表記するわけにはいかない。
これをミリに直すと端数だらけになる。

ほんと、わかりにくいな、むずかしいな・・・。
posted by アトリエイデア at 08:32| Comment(0) | TrackBack(0) | 建築

2012年10月25日

数寄の匠



先日、茶室の検討の一環として「数寄の匠 技を語る」
と題した講演を聞きに神戸まで行ってきました。

中村昌生先生と安井杢工務店斉藤棟梁、佐藤左官さん、
千本銘木店さんの実例や歴史的な茶室を題材に掛け合い
で展開される講義はとても面白かった!
中村先生は茶室において右に出るもののない巨匠であり
ながら、現場を知り抜き、棟梁と一緒に生きてきた人で
あることを実感。私の理想とする建築の姿です。
長生きしていただきたい。

中村先生は私の出身大学の方なので、他にも恩師や同窓
生の姿があり、久しぶりにご挨拶ができたりして嬉しい
ひと時でした。




posted by アトリエイデア at 22:06| Comment(0) | TrackBack(0) | 建築

2012年10月17日

設計という仕事

設計は、家の命運すべて預かる仕事だ。

構造的な問題、断熱・結露、雨仕舞・・・そういう
根本的なところで、いろんな考え方の人がいるし、
新しい技術が生まれ、日々進歩していってる。
うっかりしていると、自分の情報が古くなる。
それもほんの数か月で国の基準がころっと変わったり
する世の中だ。コワイコワイ。

常に時代についてゆき、研究をおこたらず、
諸説紛々たる中から自分のスタンスを明確な論拠を
持って定める。
設計者はデザイナーであるよりまず、第一に技術者
たるべきであると考えている。

それと同時に、プランや予算、デザインというソフト面
を提案していく。

そこに必要なのはデザインの押し付けではなく、
まず、お客様の気持ちになってみること。
生活の目、思いやり。相手の気持ちをおもんばかる
優しい気遣いだと思う。
家づくりなど慣れていないお客様に、いかにわかり
やすく伝えるかという努力が想像以上に重要だと
いうことも、最近痛切に感じている。
素人であるお客様が図面をみてわかることは私たち
が感じている以上に少ない。

そういうとても重くて、幅が広くて、大きな責任を
一人で負っている。

きれいごとだけではない経営的立場もある。
自分と家族の生活を支えていかなければならない
のだから。
そして母として、子供たちにしてやりたいことも
ある。仕事に必死になっている間に大きくなって
しまう子供たちに対する、切ない思い。

そんなことを考えていると、焦燥感で眠れなくな
る夜がある。

でも、家を作るのが、好きなんです。
たくさんの仲間たちと、お客様のためにイイ仕事
をする。家づくりは楽しい。




posted by アトリエイデア at 11:52| Comment(0) | TrackBack(0) | 建築

木造校舎の全焼実験


倒壊まで1時間もちこたえたので、定められた性能
としてはOK。
ニュースなのでダイジェストでいまひとつ迫力は伝
わりませんが、MOKスクールではで着火〜1時間まで
を早送りに見せていただきました。
そのほか、色々な構造体の燃焼実験は物が燃えるさま
がよくわかり、設計にあたって有意義なものでした。

「引違窓」はクレセント(鍵)がかかってるか否かで
燃え方が全然違います。
隣家の火事という非常事態に遭遇したら、余裕があれ
ば窓の鍵を閉めて避難すると延焼の防止に有効だそうです。






posted by アトリエイデア at 11:47| Comment(0) | TrackBack(0) | 建築

2012年10月11日

木を学ぶ


木を見に行きました。岡山某大手の倉庫。


もとは銘木を扱う材木商であったはずの某社
今は、完全に建材屋のようになっている。

・・・時代なんでしょうね。・・・

古くから銘木を守ってきた守り人のようなSさんに
色々な教えをいただきました。


山積みの新建材の奥に、
Sさんが守ってきた昔からの宝物がある、
そんな印象を受けました。

Sさんに心の底から頭の下がる思いです。
失われないでほしい、今にも消えそうな
日本の財産です。


電子レンジでチンみたいな安易でわかりやすい
既製品だらけのメーカーの家、ほんとうに
それでもいいんでしょうか?

素材を吟味して調理する、そんな作り方は
建築からは消えていくのでしょうか?

使われなければ消えていく伝統ある材です。
ここから加工していくので仕上がりが分から
ないかもしれませんが、美しく、心地よい
素材ばかりです。

今の時代に、この素晴らしさを伝えることの
むずかしさを日々感じる私です。



↓見事な杉の杢です。

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↓竹の種類がこんなに多いってご存知ですか?


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↓網代も材によって全然風合いが違う。
 これは黒部の網代。趣があります。

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↓屋久杉の木口。年輪が素晴らしく密なのは屋久杉だから。

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↓屋久杉の天井板。格天井といって竿を枡に組んで嵌めます。
 お寺の天井や、本家普請の玄関の天井などによく見られる
 天井のひとつです。

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↓屋久杉の一枚板。テーブルにする。

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↓杉の柾目がさわやかです。

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posted by アトリエイデア at 18:40| Comment(0) | TrackBack(0) | 建築